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■ラーメン一期一会
ラーメン屋を食べ歩く中で、美味しくない店、感じの悪い店にはそれが最初で最後。もう二度と行かない。
…なんてことは皆さんにもあるだろう。 もっとも、これはラーメンに限った事ではないが。
しかし、一度きり、一杯だけで良し悪しを判断してよいものだろうか?
本当は美味しい味、優れたサービスを提供できるはずなのに、お店の人の体調が悪かったり、何か悩み事を抱えていているなどの理由で持てる実力を発揮できなかったとしたらどうだろう。
初めての来店が、お店の不調のときと一致してしまった場合、本来の実力を知らぬままそっぽを向いてしまうのだとしたら、これはお互いにとって不運なことである。
私たちは常にプロに対して100%を期待してしまうが、そこは人間。出来上がりにバラツキができてしまうのは仕方のないこと。
120%のときもあれば、70%、もしくはそれ以下のときもあるだろう。
セントラルキッチンを持つフランチャイズチェーンならいざ知らず、個人経営の店では特に顕著に出ると考えられる。
一方、客は客で、そのときの健康状態(亜鉛が不足していると味覚がニブる)、体調(例えば空腹時には何を食べてもおいしく感じる)や、同行者(例えば好きな人と食べる食事はおいしく感じる)などによっても味覚は左右される。
要するに、初めての一杯で店の味を客観的に語るには、お互い幾つかの条件が揃っていることが前提。
だから、このごろは『初の一杯で、そのお店の評価をするのは早計である。』…と思うようになった。そして『お店を評価するには、間隔をあけて最低2度以上訪問するのが望ましい。』という結論に達した。
『でも、オマエはラーメンのページでしっかり4段階で評価を行っているではないか!?あの中には一度っきりの店もあるだろう?』
はい、そうです。だから評価の仕方を変えます。
■今後の評価方針「A+」
様々な理由から結果的に“一見さん”になってしまっているお店については、現在4段階で行っている評価、中でも「C」「D」は消す。
“様々な理由”の殆どは、情けないことに距離的なもの。
僕のラーメン屋さんに対する基本姿勢の一つに、『遠くの美味いお店より、近所のそこそこ美味しいお店』というのがある。しかしこの理屈だと、どうしても中長距離に位置するお店は、『一度きり』が多くなってしまう。
これでは先に述べた結論に沿わないばかりか、僕の勝手な信念が、たった一度きりの訪問に留まっているお店に対して、不利益をもたらすことになりかねない。(不利益だなんて『思い上がり』と言われるだろうが、Webで公開している以上可能性はある。)これは良くない。
来店の回数に関わらず現在の「A」「B」はそのまま残す。一度きりでも、『美味しい』と感じる条件が一致した事実は大切にしたい。
それ以外の評価「C」「D」は消す。今後も距離、訪問回数に関わらず「C」「D」はつけない(空欄)。
また、さまざまな思い入れを排除し、可能な限り客観的に評価した上で『特に美味しい』といえるお店には「A+」を付けることにした。だから実質3段階評価と言う事になる。
こと、ラーメンのページについては“評価”ばかりが一人歩きし、肝心の“感想”を読んでくれない人がいて心苦しかったが、そうした問題も解消できると考えている。
では、一杯目で全て分かるほどのNGの店はどうするか?これについても評価は止め感想でカバーするつもりである。
(全ての作業は2006年2月中に行う予定)
■人間にも言えること
こうした事は人にも言えることで、たとえば『第一印象が悪いからアイツとはしゃべらない事にした。』なんていうのはいささか乱暴な、子供じみた論理だろう。
合う合わないを語るには、ある程度のコミュニケーションが必要である。
それでも続ける人は、単純に“人がキライ”なのだろう。一般に、こうした人は常に批判的である。
僕はラーメンが好きだから、『ダメ』をアピールするよりも『良い』『おすすめ』と言う事を紹介していきたい。 あっ、もちろん人に対してもね。これからはそうしていこう。
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